永住許可ガイドライン(令和8年10月1日改定)の出国の扱い
出入国在留管理庁は令和8年10月1日に「永住許可に関するガイドライン」を改定しました。
このページでは、出国に関わる部分だけを原文で引用し、読むときの注意点を整理します。
このツールは日数の集計です。許可・不許可を予測するものではなく、法的な助言でもありません。永住・帰化の申請を判断するときは、行政書士などの専門家や、出入国在留管理庁・法務局の窓口に相談してください。
出国についての原文
第2の5「その者の永住が日本国の利益に合すると認められること」の(6)「長期間にわたり我が国社会の構成員として居住していること」にあります。
申請時点において、原則として引き続き10年以上の期間本邦に在留しているかを考慮要素とし、(中略)また、これらの期間については、基本的に本邦に居住していることが求められることから、申請時点から過去10年以内において、合理的な理由なく、一回の出国で半年以上不在とした期間がある場合又は通算して2年6月以上不在とした場合は原則として消極評価をします。
出典: 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年10月1日改定)」(確認日 2026-10-31)
読み取れることは次の4点です。
- 見る範囲は「申請時点から過去10年以内」。
- 1回の出国について「半年以上」不在とした期間があるか。
- 合計について「通算して2年6月以上」不在としたか。
- どちらも「合理的な理由なく」の場合に「原則として消極評価」。
いつの申請から適用されるか
第6「適用時期・既存のガイドラインの整理」にこう書かれています。
本ガイドラインの改定は令和9年4月1日以降の申請から適用します。
つまり、令和9年(2027年)3月31日までの申請には、この改定は適用されません。
ただし第6には「第2の4(2)及び第2の5(7)は、本ガイドラインの改定日から6か月前の日以降の申請であって、かつ、改定日において申請中である案件にも適用します。」という例外もあります。
これは収入と公共の負担に関する項目で、出国の記載(第2の5(6))ではありません。
改定前のガイドラインに出国日数の記載があったかどうかは、このサイトでは確認できていません。
令和9年3月31日までに申請する場合は、申請先や専門家に取扱いを確認してください。
「半年」「2年6月」は日数ではなく月で書かれている
ガイドラインは日数(何日)ではなく月で書いています。
出国日・帰国日を1日と数えるか、月の長さの違いをどう扱うかは書かれていません。
そのため、このサイトの出国日数カウンターは次の目安で表示しています。
- 半年以上: 国外の最初の日から数えて、6か月後の同じ日の前日まで国外にいた出国。
- 通算2年6月: 期間内の合計日数と、基準日から2年6か月さかのぼった日までの日数を比べる。
数日の差で結果が変わる位置にいる場合は、目安で判断せず、専門家に相談してください。
「合理的な理由なく」「原則として」の意味
ガイドラインは、どのような理由が「合理的な理由」にあたるかを列挙していません。
また第1の2では、ガイドライン全体について次のように書いています。
なお、永住許可の許否の判断は、個々の事案における諸般の事情を総合的に考慮して行われるものであり、本ガイドラインは飽くまで審査に当たって考慮すべき要素についての基本的な考え方を記載したものです。
このため、日数が参考線を超えたから必ず不許可、超えなければ必ず許可、という読み方はできません。
出国の理由(仕事の命令、家族の看病など)を説明できる資料があれば、日数と一緒に整理しておくと相談がしやすくなります。
「引き続き10年以上」と特例
同じ(6)は、原則として引き続き10年以上在留し、そのうち就労資格または居住資格で引き続き5年以上在留しているかを考慮要素としています。
第3には、日本人の配偶者などの「原則10年在留に関する特例」が並んでいます(例: 「日本人、永住者及び特別永住者の配偶者の場合、実体を伴った婚姻生活が5年以上継続し、かつ、引き続き3年以上本邦に在留していること。」)。
特例の場合に出国の記載がどの期間に当てはまるかは、ガイドラインの文面からは読み取れません。
このツールでは「さかのぼる年数」を自分で選べるようにしています。
申請前にできること
- パスポートの証印だけに頼らず、出入(帰)国記録の開示請求で正確な日付をそろえる。
- 日付をカウンターに入れ、過去10年の合計・最長の1回・1年ごとの日数を確認する。
- 長い出国があれば、理由を示す資料(辞令、診断書など)を集める。
- 結果とガイドラインの原文を持って、行政書士や出入国在留管理庁に相談する。
出典: 出入国在留管理庁「永住許可申請」(確認日 2026-10-31)